目次
ビジネスは「ドラマ」ではない。「化学(サイエンス)」だ
「売上がゼロでした…」
「渾身のポストが、全く反応されませんでした…」
こうなった時、多くの人は脳内で勝手に「悲劇のドラマ」を上映し始めます。
「自分には才能がないんだ」
「あの人は特別だけど、私なんてどうせ…」
「もう、この業界に向いていないのかもしれない」
……はっきり言います。
その時間、無駄です。
残念ながら、あなたが落ち込もうが、泣き叫ぼうが、数字(事実)は1ミリも変わりません。
想像してみてください。
白衣を着た科学者が、実験室でフラスコを振っています。
薬品Aと薬品Bを混ぜたら、ボカンと爆発して失敗しました。
その時、科学者は泣き崩れて 「神様は私を見放した!」と叫ぶでしょうか?
叫びませんよね。
淡々とノートを取り出し、こう書くはずです。
「結果:爆発した。次は配合を変えてみる」
これだけです。
ビジネスも、これと全く同じ「化学(サイエンス)」なんです。
- コンセプト(物質A)
- 集客経路(物質B)
- セールスレター(触媒)
これらを掛け合わせた結果、 「売上ゼロ」という化合物(結果)が生まれた。
ただ、それだけの現象です。
そこに、あなたの「人間性」や「人格」なんて、何の関係もありません。
結果が悪かったのなら、自分がダメな人間なのではなく、「変数の設定」が間違っていただけです。
ドラマの主人公になって、悲劇に浸るのはやめてください。
あなたの仕事は、泣くことではありません。
淡々と変数を入れ替え、狙った反応が出るまで実験を繰り返すこと。
それだけなんです。
「所感」と「事実」を混ぜるな。だから仕事がなくなる
ビジネスにおいて、 「自分の感情(所感)」と「事実(ファクト)」を混ぜて喋る人は、ハッキリ言って二流です。
特に、クライアントワーク(対人支援)では、この癖が致命傷になります。
例えば、クライアントから分析を求められた時。
二流の報告:
「今回は結構頑張ったんですが、反応がいまいちで、ちょっと厳しいかなと感じました」
これは、ただの「感想文」です。
「頑張った(主観)」
「いまいち(主観)」
「厳しい(主観)」
ここには、判断材料となる「事実」が何一つありません。
プロの報告:
「インプレッションは先月比120%でしたが、クリック率が0.5%低下しました(事実)。
この数値から、サムネイルの訴求が弱かったと推測されます(仮説)」
この違い、わかりますか?
ビジネスは化学です。
1つ1つの言葉のチョイス、提案、アクションには、すべて「意図」と「根拠」が含まれていなければなりません。
それなのに、多くの人は
「良かれと思って」
「なんとなくこっちの方がいい気がして」
という、不純物(所感)を勝手に混ぜて納品します。
結果、どうなるか?
クライアントは納品物を見てこう思います。
「あれ? 頼んだのと違う…」
当然です。
あなたが勝手に、自分のお気持ちというノイズを混入させたのですから。
一度でも「意図のズレ」を感じさせた瞬間、
クライアントの信頼残高はゼロになり、二度とリピート(継続依頼)は来なくなります。
私はよくデザイナーのサポートをしています。
売上が伸びない、リピーターが付かない。
そんな悩みをもらったら必ず、「やりとり」を見せてもらいます。
すると、ことごとく「提案」が「所感」になっており、事実ベースの会話が全くできていません。
だから、相手に刺さらないし、そもそもお互い「結局何がしたいんだっけ?」という状態になってコミュニケーションコストが膨大にかかってるケースだらけ。
そりゃリピートされないです。
だって顧客からしたら「面倒」なんですもの(笑)。
- まず、事実(数字・事象)を並べる。
- 次に、それに基づく論理的な仮説を立てる。
あなたの感情を入れる隙間なんて、本来どこにもないはずなんです。
厳しいですがね。
エラーが出たら「バグ」を特定するだけ
渾身の企画をリリースしたのに、全く売れない。
アクセスが全く伸びない。
そんな時、私はどうするか?
0.1秒たりとも落ち込みません。
ただ、淡々とこう判断します。
「顧客の欲求と、こちらの提供物の間に『ミスマッチ(バグ)』があるな」
それだけです。
売れないのは、あなたの人格が否定されたからではありません。
あなたの作った「回路」のどこかが、断線しているだけです。
ターゲットの悩み(入力)に対して、
あなたの言葉選びやコンセプト(処理)がズレていて、
決済ボタンを押す(出力)に至らなかった。
システムのエラーと同じです。
なら、やることは一つ。
「デバッグ(修正)」です。
私はすぐにアクセス解析などの「ログ」を見に行きます。
サムネイルのクリック率が低い?
→ 画像が刺さっていないんだな」
ページは読まれているのに買われない?
→ オファーの魅力不足か、価格のミスマッチだな
そうやって原因を特定し、
タイトルを変え、画像の配色を変え、言葉の順序を入れ替える。
小さいところから、一つひとつ修正して、再実行する。
これが「PDCA」です。
ここに感情を持ち込む人は、
最悪の行動を取ります。
数字が悪いのに、
「でも、これだけ苦労して作ったんだから…」
「いつか分かってくれるはずだ」
という「執着」で、死に体のプロジェクトを続けてしまうのです。
これは、エラーが出ているプログラムを、
修正もせずに祈りながら動かし続けているのと同じ。
時間の無駄です。
感情で判断すると、撤退すべき時(ピボット)を見誤ります。
事実は嘘をつきません。
数字というファクトだけを見て、淡々とバグを潰してください。
それが、最短で正解にたどり着く唯一のルートです。
その「負の感情」すらも、金に変えろ
ここまで「感情を捨てろ」と言ってきましたが、
一つだけ、感情が役に立つ瞬間があります。
それは、「顧客の痛みを理解する素材」として使う時です。
失敗して悔しい。
不安で眠れない。
自分には価値がないんじゃないかと絶望する。
そのドロドロとした負の感情が湧き上がった時こそ、
実は最大のビジネスチャンスです。
なぜなら、ビジネスとは「悩み解決」だから。
あなたが今感じているその痛みは、未来の顧客が抱えている痛みそのものだからです。
私は、心が折れそうになった時、その感情を無理に消そうとはしません。
代わりに、こう自問します。
「今、この絶望している自分に、どんな言葉をかければ響くか?」
「『大丈夫』なんて慰めは欲しくない。具体的な解決策をくれ」
「『誰でも簡単』なんて嘘はいらない。泥臭くても確実な道を教えてくれ」
そうやって、自分のリアルな感情を言語化できた時、それは他人の心を強烈に突き刺す、「最強のコピーライティング」へと変わります。
感情に溺れて、足を止めるのは三流です。
一流は、その感情すらも「データ」として採取し、 商品やレターの質を高めるための「燃料」にします。
あなたの弱さも、情けなさも、すべて金に変えることができる。
それが、ビジネスというゲームの面白いところです。
まとめ:泣く暇があるなら、ログを見ろ
ビジネスは、あなたの承認欲求を満たすためのステージではありません。
淡々と仮説と検証を繰り返す、実験室です。
この4つの言葉を覚えておいてください。
化学であれ: AとBを混ぜてCになった。そこにドラマを持ち込むな。
混ぜるな危険: 報告や提案に「所感(お気持ち)」を入れるな。信頼が死ぬ。
バグ潰し: 売れないのは人格否定ではない。ただのミスマッチだ。
錬金術: 負の感情は、共感を生むための最強の素材になる。
今日から、トラブルが起きても、決して「自分はダメだ」なんて言葉を使わないでください。
その代わり、冷徹にこう呟くのです。
「さて、ログ(事実)を見ようか」と。
感情と事実を分離できた瞬間、あなたは傷つくことのない、無敵の事業者へと進化します。
オズ
ちなみに、 私のコミュニティ(O.B.C)のメンバーは、「なんとなく」という言葉を使いません。
すべての行動に「意図」と「仮説」があるから、議論が超高速で進むんです。
「お気持ち」を排除するだけで、仕事の質は劇的に上がります。
プロとしての基準値を知りたい方は「コチラ」からお気軽に質問してください。